ビタミンE~注意点と基本

最近テレビなどでサプリメントの広告を多く見ます。その中でもビタミンEを強調する商品もあり、知らないことも多かったため個人的にまとめてみました。

ビタミンについて~
ビタミンは、五大栄養素の構成する栄養素の一つで、人間が生きていく上で必須の栄養素で現在、全部で13種類があると言われています。ビタミンEは、その中の一つです。ビタミンは水に溶ける水溶性ビタミンと水に溶けない脂溶性ビタミンに分かれますが、ビタミンEは脂溶性ビタミンで、他には、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンKがあり、他は水溶性ビタミンとなります。
水溶性ビタミンは、過剰に摂取しても過剰な分は尿に溶けだして体外に排出されるため健康被害が起こり難くいメリットがある反面、体内に蓄積されないので毎日とる必要があります。

一方、ビタミンEなどの脂溶性ビタミンは、過剰となった分は体内に蓄積されるので、蓄積されていれば毎日摂取しなくても問題ありません。
しかし、過剰に摂取すると健康被害をもたらす可能性があります。ビタミンには良いイメージがありたくさんとっても大丈夫というイメージがあるだけにサプリメントの摂取し過ぎないように注意する必要があります。
ビタミンEに関しては、他の脂溶性ビタミンは吸収率が一定であるのに対して、摂取量が多いと、吸収率は低下する性質があること、多くの過剰な栄養素は肝臓に蓄積されるが、ビタミンEは、肝臓以外の全身に蓄積されること1箇所での濃度が低くなることなどの理由で、過剰に摂取しても健康被害が起こりにくいとされています(ただし過剰摂取は他の脂溶性ビタミン同様望ましいことではありません)。

ビタミンEには、合成と天然型と天然と3タイプがある~
「酢酸dl-α-トコフェロール」と表示されているものは、合成ビタミンEです。
微妙な違いですが、「酢酸d-α-トコフェロール」と表示されているものは、「天然型」のビタミンEです。「d-α-トコフェロール」と表示されているものは、「天然」ビタミンEです。
ヒトの体内で効果が大きいのは、一番が天然ビタミンEで、次が天然型ビタミンE、その次が合成ビタミンEとなります。

効能~
ビタミンEの効能は、抗酸化作用が強く、体内の脂質の酸化を防ぐことにあります。このためアンチエイジング、動脈硬化などの生活習慣病の予防が期待できます。
ビタミンCやセレンと一緒に摂取するとビタミンEの効果が増大することが分かっています。

ビタミンEサプリメントの種類と飲み方~
ビタミンEのサプリメントには、カプセルや錠剤があります。脂溶性なので、ビタミンEと鉄分は8時間以上の間隔をおいて摂りましょう。

ビタミンEの作用まとめ~
体の機能の低下や老化現象は、細胞の酸化が原因とされています。この酸化防止の特効薬ともいえるのが、ビタミンEです。抗酸化物質と称されるものはいろいろありますが、人の体内でその効果が証明されたのは、このビタミンEとセサミンだけといわれています。
人の体の酸化は、細胞膜組織のリン脂質に含まれる多価不飽和脂肪酸が酸化されることによります。過酸化脂質が生成され、細胞膜がさびついた状態となって、ガンをはじめさまざまな病気を招くのです。ビタミンEにはこの多価不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ働きがあると言われています。
また、末梢血管の血行をスムーズにする作用もあり、冷え性や肩こり、しもやけ、肌の新陳代謝促進にも有効だそうです。

ビタミンEは、食品では緑黄色野菜やゴマ、アーモンドなどの種実類、植物油、魚介類に含まれています。

参考として、一日の摂取目安は7~9㎎(授乳婦は11㎎)だそうです。(厚生労働省 日本人の食事摂取基準より)