草取りの姿勢~楽な姿勢を探す~

kusa

長野もだんだん暖かくなり、早速庭先や畑に草が生えて草取りを始める方も出てきました。
そこで、草取りをしていると30分程度の作業で腰に張りが出て、腰痛持ちの方は翌日ぎっくり腰のような症状を起こす場合もあるようです。

なぜ草取りの動作で腰痛が出るのでしょうか?

腰痛を起こす原因には様々なものがあり、この場合は「靭帯・関節包のクリープ現象」により起こると言われているようです(一説なので全てではありませんが)。

これは草取りの姿勢が、前かがみで座りながらの作業になります。たまに腰を上げて体を伸ばしますが、この体を伸ばすタイミングが遅いと、背骨を支えている靭帯や関節包が長い時間引き延ばされてしまい、背骨をしっかりと支えることに支障が出てくるそうです。
そして、この伸びた状態を回復するのにMcgillさんという方が調査をしまして、20分間座位で前かがみを保持して、その後の腰部可動性を調査し、結果5.5°腰椎前屈角度が増え、7時間かかることがとのことです。

この角度が増えたというのは柔軟性が向上したというよりも関節の安定性を失っただけなので、この状態で少しでも負担がかかると、本来の力を発揮できない腰は靭帯や椎間板を痛める腰痛を引き起こしてしまいます(ぎっくり腰のような状態)。

この腰痛を防ぐためには、こまめに腰を反らすストレッチ(ゆっくり行い、伸びている状態を20~30秒保持する)が効果的です。たまに「よっこらしょ」ではなく、ゆっくり息を吸いながら腰を反らして、20~30秒保持してゆっくり息を吐きながらもとの位置に戻して行くものが有効だと思われます。

それと姿勢についても、頭が動いて身体全部がそれについていく傾向がありますので、視線もずっと下向きではなくこまめに周りを見たりして、背中の姿勢を変えていくというのもいいと思いますし、腰を曲げる時も股関節(足の付け根の関節)を曲げるようにするのも効果的かもしれません。

最後に「毎回毎回、草を手につかむたびに初めて草取りをするような気持ちで」という考え方も良いそうです。動きがていねいになりますから無理な力が入らず負担も減るのではないでしょうか。

こまめに、ていねいに、というのがコツのようです。草取りに限らず仕事もそうありたいですね。