予防

休憩の勧め

日も長くなり一日が長く感じられ、活動する機会も多くなっているのではないでしょうか。その分身体への負担も大きく疲れも出やすい時期でもあります。
ついつい、一度に長時間の作業を強行して、終わり際に身体の各所を傷めるという方も少なくありません。
こういった時は休憩をする勇気も必要だと思います。
労働災害の発生原因も休憩を行わなかったための注意散漫が原因で発生したものが多くあり、海外では原発事故(米スリーマイル島原発事故、旧ソ連チェルノブイリ原発事故)の遠因となっていると報告しているものもあります。
5分や10分で結構ですから、水分補給をしたり、眼を閉じて安静にすることで、ケガの予防にもつながるかもしれませんね。

写真は、裾花川にかかる裾花大橋です。
森の中から急に真っ赤な橋が現れるのは視覚的なインパクトも大きいですね。
色彩は重要で、治療の補助として時に用いられることもあるようです。

片づけをしました。~転倒の原因について大まかな話

大型連休も終わり、いよいよ会社に、学校に、普段の日常生活に戻られたことと思います。
この連休中、土日は午前中のみ行いましたが、それ以外の日は、整骨院の大掃除を行いました。より、テンポよくスムーズに患者さんへの施術を行ったり、円滑な運動療法を行いやすくするために、不要なものの処分を中心に動きやすい、過ごしやすい整骨院の整備も兼ねたものです。
早速多くの患者さんに好評いただき、過ごしやすい院内になったと確信しております。

タイトルの転倒原因についてですが、多くの場合、居間や寝室、台所などの屋内で発生しており(発生場所の約70%と言われています)、何かしながらヘリや布団などに引っかかっての発生が多い傾向にあるようです。

また、片づけが不十分なままの環境も転倒の原因になりうる様です。そういった意味では転倒のリスクを最小限にし、高齢者の方に限らず下半身のケガで見える方にも移動しやすい環境により近づけたのかもしれません。
(動きやすい院内は当院の強みでもあると思います。)

環境以外にも日々技術の研鑽を行い、最新の知見や技術を提供できたらと強く感じています。

写真は、院内です。一見すると殺風景にも見えかねませんが、運動療法時のマットの展開やバランスボールのエクササイズを行うには最適です。

ノルディックウォーク~負荷のかかり方について

先日は雨の中無事長野マラソンが開催されました。
主催者発表で過去最高の人数が参加し、当院の患者さんも後半ばてそうになりながらもなんとか完走出来ました。

季節も暖かくなり、いよいよ大豆島公園でもラジオ体操が始まりました。ウォーキングも盛んにおこなわれるようになって当院の前の通りにもウォーキングをされる方が増えてきたように感じられます。

その中にはノルディックウォークで頑張られている方もちらほらいらっしゃいます。今回ノルディックウォーク中の心臓や酸素摂取量について簡単にお話ししようと思います。

<平地だと普通に歩くよりも運動になる>
ノルディックウォークは二本の杖を使って行います。杖を使うと一見楽になる印象を持たれますが、二本の杖を使ってリズミカルに歩くことで、通常歩行に比べてより多くの酸素を消費し、心拍数も上がるのです。そして、エネルギーの消費量も上昇します。なので、普通に歩くのも大変な場合はかえって負担になるかもしれません。

<坂道が多いところや段差が多いところは逆に普通の歩行よりも負担が減る>
最近の調査ではノルディックウォークで坂道や段差を上がると通常よりも少ない心拍数になるようです。これは推測ですが、腕の力も登る力に変えることが出来るため、効率よく登れる可能性が考えられるようです。

<自分なりの考え>
ウォーキングで大切なことはつづけることです。なので、やる気が続く方を続けるという考えもあります。
確かに、ノルディックウォークで負担がかかりますが、距離や時間を減らすと総合的な負担は変わらないと思います。杖を使うことで新鮮な感覚になり、やる気も出るのであれば杖を使った歩行が良いかもしれません。

桜が満開です。入浴中にできる体操の紹介

先週は春の嵐で大変荒れた天気でしたが、幸いにも桜は散らずに残っていました。
それでも、朝夕は未だに寒い日が続いていますね。

そういう時は長めの入浴をお勧めします。
もちろん、ただ入っているだけだと退屈ですから、今回は、簡単な運動を一つご紹介したいと思います。

~よく行われている浴槽の壁を押す運動+α~
患者さんが入浴中、浴槽の壁を押して膝の運動をされるという話を良く聞きます。更に一工夫加えて負荷を上げてみたいと思います。
※肩や全身の調子を見て、できる範囲で行ってみてください。

方法
①膝が伸びきらない角度で浴槽の壁を押す
②その状態のまま、かるく腕を上げ指先を天井に触れるようなイメージで背筋を伸ばす。
③5秒キープ

これを数回行ってみてください。もちろん痛みが出ない程度に、愛護的に行うことを推奨します。

背中の伸びが加わることで、少し難易度が増します。時々行ってみてはいかがでしょうか。

写真は、旧後町小学校近くの桜です。先日開学した長野県立大学の寮やSLの静態展示もあります。
中心部も少しずつ再開発がなされてきていますね。

草取りで身体をいためる方が増えています。

ここ数日間気温も高く過ごしやすい日が続いています。
それに合わせて草も大変生えやすくなり、各家庭の庭先や畑で草取りを目にします。

今は比較的芽も小さく抜きやすいためか、多くの方が一度に草取りをされたり、いつもより早いペースで抜くことが多いようです。
そのため、いつもよりも体に負担がかかり、結果として些細なきっかけで身体を傷めてしまうことになるのではと思います。

できれば、
・30分おきに休憩をとる。
・午前や午後に分ける。数日間に分ける。
・行う前に伸びや手のストレッチを行う。

など予防の工夫をして頂けたらと思います。

また田んぼの草取りを行い過ぎて手の腱(いわゆるスジ)が断裂したという論文も見たことがあります。そこまで行くのはまれですが、無理せず行っていただけると良いですね。

写真は千曲市の堤防で見かけた桜です。
早い品種なのか満開でした。間もなく春も最盛期ですね。

学生のドーピング意識~講演会の感想

先日、組合の会合で講演を聞いてきました。
演題はドーピングに関するもの。
直接我々の仕事に関わるものではないと持っていましたが、話に学生のうちにドーピングを意識した生活をした方が良いというのが印象的でした。

ドーピングの禁止薬物は毎年追加や変更が行われ、サプリメントのいくつかが禁止薬物になるとのことで、その数は年々増えているそうです。
そして、現在学生のスポーツでは習慣的にサプリメントや栄養剤を摂取する傾向にあるとのこと。確かに学生スポーツでは違反になりませんが、国体や日本選手権、国際大会ではきちんとドーピング検査が行われています。
習慣で飲んでいるものが禁止薬物だとしたら、止めることで調子が悪くなったりパフォーマンスが落ちたりすることで本来の力を出せないことも考えられるのです。

将来トップクラスの大会で活躍するためにも学生のうちから意識した生活が必要かもしれません。

写真は講演前に撮影した講師の先生です。大変気さくな方で引き込まれるような語り口に感じられました。

雪で転倒される方が増えてきています。

12月に入りすっかり寒くなって、時折雪もうっすらと残るようになりました。
それと同時に当院でも、自転車や歩きで転倒され、治療を受けられる方がいらっしゃいます。

自転車の場合はとっさの急ブレーキ、歩きでは急ぎで小走りしたり、あわてて車をよけようとしたときなどに負傷される場合が見受けられました。午前中の雪が残った時間帯に集中しています。

急がば回れではありませんが、頑張って少し早起きをしてゆっくりと余裕を持っての移動を心がけたいですね。

写真は自宅の庭先です。
いつも早朝に乗用車に乗って出勤しますので、余裕を持ってゆっくり雪を踏みしめながら歩くように気をつけたいと思います。

夜間の肩の痛み 姿勢ごとのポイント

先週説明した肩の痛みについてですが、ポイントをまとめてみました。

あお向け:
リクライニングした椅子やソファもしくは上半身にクッション・バスタオルを入れて
角度をつけるなどで寝ることで重力面と腕の軸を合わせることができ、その負担を受けずに済むことができるようになります。あおむけで寝るときは、肩から腕にかけて後ろ側にクッションなど何かを敷いてあげると良いです。また、なるべく身体を起こして(角度をつけて)寝るのも良いかもしれません。

横向き:
ポイント:『痛い側の腕を上にして寝ること』
痛い側の腕を下にして寝ると、『傷めている肩を床で圧迫』されてしまい、実際行うと大変痛いです。
少しだけ腕を開くためにバスタオルなどをわきの下肘の位置あたりに挟むようにします。※わきに挟むと余計肩の外側にテンションがかかってしまいますので、わきには挟まずに肘から少し上くらいの範囲で挟むようにしましょう。
→簡単な方法は、肘上にタオルなどを巻き付けることです。

共通のポイント(あお向け、横向き)
・上半身に傾斜をつける

横寝であってもあおむけであっても上半身に角度をつけるようにして寝てみましょう。ホテルなどの大きいクッションみたいな枕あれば楽ですが、普通はありませんのでクッション・バスタオルなどを重ねてゆるやかにでも傾斜ができるように。

何をしてもダメな場合
寝ること自体肩への負担になっています。リクライニングチェアやソファ、布団を積んだところに体を委ね。三角巾のようなもので固定します。

日常のポイント
昼間の猫背は肩の痛みを悪化させる要因になります。時々胸を張って姿勢を整えてください。

今回のポイントは決して全員に通用するというわけではありませんので、自分の身体で試してみてください。
痛くなければ正解と言っても良いと思います。

最後に
先日研修で行った松本の路上で撮った一枚です。イルミネーションがすっかりクリスマスですね。

夜の痛み~タオルを使った対処法~

最近急に寒さが増し、夜の痛みを訴える方も増えてきました。そこで今回、肩の夜間痛についてまとめてみました。

夜間の痛みが起こる原因
就寝時に腕の重み(意外と重く、5~8㎏以上あると言われています)により筋肉が引っ張られることが原因です。特に横向きに寝ていると、肩甲骨(けんこうこつ)についている棘下筋(きょくかきん)などの筋肉に負担がかかります。筋肉が長い時間伸ばされてしまい痛みが生じているのです。

肩の夜間痛の対処法

夜間痛をやわらげるために、肩周辺の筋肉が引っ張られないような姿勢で寝ると比較的楽にできます。
次のようなクッションやタオル、抱き枕を使った対策が有効です。

<あお向けで寝る場合>
上を向いて寝ると、肩甲骨が固定されて肩関節が伸びてしまいます。腕を支えるように、肩からひじにかけてクッションなどを敷きましょう。もうひとつのクッションなどをおなかの上に置いて抱きかかえるか、その上に両手を置くと楽になります。

<横向きで寝る場合>
横向きで寝ると、上側になっている腕が体の前に落ちこむ体勢になるはずです。これでは、棘上筋と小円筋(しょうえんきん)という筋肉が、腕の重みで伸ばされてしまいます。腕が落ちこまないように、上側の腕に大きめのクッションなどを挟み込みましょう。こうすると、筋肉を伸ばさずにすむので痛みを軽減できます。ただし、痛みのある肩を下にして寝ると悪化するので注意してください。

<寝る前のポイント>
寝る前には、体をあたためることが大切です。特に、肩周辺を冷やさないように気をつけましょう。就寝前に入浴する、あるいはふとんの肩口から冷えないように肩を覆う「肩あて衣(肩当)」の使用をおすすめします。
また、軽く肩を動かすのも効果的です。痛みを感じない範囲で軽く回したり、あお向けで可能なところまで腕を上げたりします。
ただし、決して無理をしてはいけません。痛みが出ない範囲で行ってください。

次回はポイントをまとめて紹介してみたいと思います。

ビタミンE~注意点と基本

最近テレビなどでサプリメントの広告を多く見ます。その中でもビタミンEを強調する商品もあり、知らないことも多かったため個人的にまとめてみました。

ビタミンについて~
ビタミンは、五大栄養素の構成する栄養素の一つで、人間が生きていく上で必須の栄養素で現在、全部で13種類があると言われています。ビタミンEは、その中の一つです。ビタミンは水に溶ける水溶性ビタミンと水に溶けない脂溶性ビタミンに分かれますが、ビタミンEは脂溶性ビタミンで、他には、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンKがあり、他は水溶性ビタミンとなります。
水溶性ビタミンは、過剰に摂取しても過剰な分は尿に溶けだして体外に排出されるため健康被害が起こり難くいメリットがある反面、体内に蓄積されないので毎日とる必要があります。

一方、ビタミンEなどの脂溶性ビタミンは、過剰となった分は体内に蓄積されるので、蓄積されていれば毎日摂取しなくても問題ありません。
しかし、過剰に摂取すると健康被害をもたらす可能性があります。ビタミンには良いイメージがありたくさんとっても大丈夫というイメージがあるだけにサプリメントの摂取し過ぎないように注意する必要があります。
ビタミンEに関しては、他の脂溶性ビタミンは吸収率が一定であるのに対して、摂取量が多いと、吸収率は低下する性質があること、多くの過剰な栄養素は肝臓に蓄積されるが、ビタミンEは、肝臓以外の全身に蓄積されること1箇所での濃度が低くなることなどの理由で、過剰に摂取しても健康被害が起こりにくいとされています(ただし過剰摂取は他の脂溶性ビタミン同様望ましいことではありません)。

ビタミンEには、合成と天然型と天然と3タイプがある~
「酢酸dl-α-トコフェロール」と表示されているものは、合成ビタミンEです。
微妙な違いですが、「酢酸d-α-トコフェロール」と表示されているものは、「天然型」のビタミンEです。「d-α-トコフェロール」と表示されているものは、「天然」ビタミンEです。
ヒトの体内で効果が大きいのは、一番が天然ビタミンEで、次が天然型ビタミンE、その次が合成ビタミンEとなります。

効能~
ビタミンEの効能は、抗酸化作用が強く、体内の脂質の酸化を防ぐことにあります。このためアンチエイジング、動脈硬化などの生活習慣病の予防が期待できます。
ビタミンCやセレンと一緒に摂取するとビタミンEの効果が増大することが分かっています。

ビタミンEサプリメントの種類と飲み方~
ビタミンEのサプリメントには、カプセルや錠剤があります。脂溶性なので、ビタミンEと鉄分は8時間以上の間隔をおいて摂りましょう。

ビタミンEの作用まとめ~
体の機能の低下や老化現象は、細胞の酸化が原因とされています。この酸化防止の特効薬ともいえるのが、ビタミンEです。抗酸化物質と称されるものはいろいろありますが、人の体内でその効果が証明されたのは、このビタミンEとセサミンだけといわれています。
人の体の酸化は、細胞膜組織のリン脂質に含まれる多価不飽和脂肪酸が酸化されることによります。過酸化脂質が生成され、細胞膜がさびついた状態となって、ガンをはじめさまざまな病気を招くのです。ビタミンEにはこの多価不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ働きがあると言われています。
また、末梢血管の血行をスムーズにする作用もあり、冷え性や肩こり、しもやけ、肌の新陳代謝促進にも有効だそうです。

ビタミンEは、食品では緑黄色野菜やゴマ、アーモンドなどの種実類、植物油、魚介類に含まれています。

参考として、一日の摂取目安は7~9㎎(授乳婦は11㎎)だそうです。(厚生労働省 日本人の食事摂取基準より)