夜の痛み~タオルを使った対処法~

最近急に寒さが増し、夜の痛みを訴える方も増えてきました。そこで今回、肩の夜間痛についてまとめてみました。

夜間の痛みが起こる原因
就寝時に腕の重み(意外と重く、5~8㎏以上あると言われています)により筋肉が引っ張られることが原因です。特に横向きに寝ていると、肩甲骨(けんこうこつ)についている棘下筋(きょくかきん)などの筋肉に負担がかかります。筋肉が長い時間伸ばされてしまい痛みが生じているのです。

肩の夜間痛の対処法

夜間痛をやわらげるために、肩周辺の筋肉が引っ張られないような姿勢で寝ると比較的楽にできます。
次のようなクッションやタオル、抱き枕を使った対策が有効です。

<あお向けで寝る場合>
上を向いて寝ると、肩甲骨が固定されて肩関節が伸びてしまいます。腕を支えるように、肩からひじにかけてクッションなどを敷きましょう。もうひとつのクッションなどをおなかの上に置いて抱きかかえるか、その上に両手を置くと楽になります。

<横向きで寝る場合>
横向きで寝ると、上側になっている腕が体の前に落ちこむ体勢になるはずです。これでは、棘上筋と小円筋(しょうえんきん)という筋肉が、腕の重みで伸ばされてしまいます。腕が落ちこまないように、上側の腕に大きめのクッションなどを挟み込みましょう。こうすると、筋肉を伸ばさずにすむので痛みを軽減できます。ただし、痛みのある肩を下にして寝ると悪化するので注意してください。

<寝る前のポイント>
寝る前には、体をあたためることが大切です。特に、肩周辺を冷やさないように気をつけましょう。就寝前に入浴する、あるいはふとんの肩口から冷えないように肩を覆う「肩あて衣(肩当)」の使用をおすすめします。
また、軽く肩を動かすのも効果的です。痛みを感じない範囲で軽く回したり、あお向けで可能なところまで腕を上げたりします。
ただし、決して無理をしてはいけません。痛みが出ない範囲で行ってください。

次回はポイントをまとめて紹介してみたいと思います。