冬のぎっくり腰に注意!

ぎっくり腰とは、多くの場合、ある日突然腰に激痛が走り、 そのまま動けなくなるといった症状が現れ、外国では魔女の一撃と呼ばれることもあるそうです。

そして、その症状は激痛のあまり、姿勢を変える、起き上がる、寝返りをうつ、 体をそらせる、おじぎをするといった動作が困難になり、 日常生活に支障をきたしてしまうとがほとんどです。

ぎっくり腰は、よく知られているように、 重たい物を持った時、顔を洗おうと体を前かがみにした時、 急に立ち上がったり起き上がったりした時など、 普段何気なく行っている動作がきっかけとなります。

・ぎっくり腰になりやすい状態
下のような原因によって、 体がぎっくり腰になりやすい状態になっているからだと考えられます。

1)筋肉疲労
ぎっくり腰は、中腰での作業やデスクワークなど同じ姿勢が長時間続く人に多いと感じます。同じ姿勢や動作が続くことで、体の重心を支える腰の筋肉に負担がかかり、筋肉が疲れてしまうからです。また、その状態が続くと血行も悪くなり、疲労がさらに蓄積しやすくなり、負の連鎖となっていきます。

2)骨格のゆがみ、不良姿勢
鞄を同じ肩にかける、足を組むなど偏った姿勢や動きを繰り返していると、筋肉にかかる負荷もアンバランスになり、負荷の大きい側の筋肉は硬くなります。
そこへ1)の筋肉疲労が重なると、筋肉と常に連動している骨は圧迫されてきます。

そうすると徐々に骨格や姿勢がゆがみ、腰への負担も大きくなります。

3)精神的ストレス
精神的にストレスを感じていると、全身の筋肉も緊張した状態となり、腰を支える筋肉の柔軟性が低下すると言われています。
また、体にストレスがかかると血行も悪くなり筋疲労も蓄積されぎっくり腰の下地となっていきます。
・ぎっくり腰にならないために
ぎっくり腰にならないための生活習慣のポイントがあります。

1)筋肉疲労はその日のうちに対処
私たちの体は、疲労を回復するメカニズムを持ち合わせていますが、不規則な食生活や睡眠不足が続くと疲労回復をスムーズに行うことができず、筋肉には、疲労が残ったままになってしまいます。
バランスのとれた食事と十分な睡眠時間を確保し、疲労を溜めこまないようにしましょう。

2)正しい姿勢を心がける
「正しい姿勢=全身の筋肉をバランスよく使う」ということです。
正しい姿勢を心がけることで、腰への負担を最小限にすることができます。

正しい姿勢のポイント
・背筋をピンと伸ばす
・頭を天井からつられているようなイメージで首を伸ばしてあごをひく
・おしりの筋肉にキュッと力を入れる
・おなかを引っ込める
・目線は可能な限りまっすぐ(下ばかり向くと背中が丸まっていきます。)

3)適度な運動
ウォーキングなどの全身運動は、疲労しにくい筋肉作りに役立ちます。
運動習慣のない人は、身近なことから始めましょう。
例えば、エレベーターは使わず階段を使う、1駅分やバスの停車場1つ分歩くなど、こまめに体を動かすことが大切です。
また、適度な運動をすると血液循環もよくなりますし、下に書いたストレス対策にもなります。
血行がよくなれば、筋肉疲労も起こりにくくなり、腰への負担もやわらぎます。
デスクワーク中心の仕事をしている人は、同じ姿勢での長時間の作業は避け、仕事の合間に伸びをしたりストレッチをするなど筋肉をほぐすようにしましょう。短時間で良いので、時々立ち上がったり少し歩くだけでも負担が違いますから、こまめに動くと良いかもしれません。

4)ストレスをためない
自分なりのストレス発散方法を見つけ、うまくストレスを発散させましょう。
お風呂にゆっくり入る、好きな音楽を聴くなど心がリラックスできる時間を作ることもストレス解消に役立ちます。上に書いた体を動かすのも良いかもしれません。適度なスポーツ(スポーツの語源はラテン語で気晴らしを意味するそうです)も有効と考えます。