水分補給~経口補水液について

徐々に暑い日が増えてきました。
暑い日が続くと汗も出やすくなり、テレビではしきりに経口補水液のコマーシャルが流れるようになります。そこで今回経口補水液の特徴やスポーツドリンクとの違いについてまとめてみます。

経口補水液
水に塩分(塩化ナトリウム)と糖分を一定の割合で配合した飲料。
体液とほぼ同じ浸透圧で吸収率・吸収速度が非常に優秀、「飲む点滴」とも呼ばれるそうです。
スポーツドリンクに比べて糖分が少なく塩分(電解質、ミネラル)が多いようです。

スポーツドリンク
水分、ミネラル、糖分、電解質をバランス良く配合した飲料。
浸透圧を下げ、胃腸への負担を軽減しながら吸収速度を上げているそうです。
経口補水液に比べて塩分(電解質、ミネラル)が少なく、糖分が多いようです。

つまり、糖分が多いのがスポーツドリンク、塩分が多いのが経口補水液ということになります。
ただ、スポーツドリンクは500ml(ペットボトル1本分)で一日の糖分の摂取量基準(WHOの基準)と同等となり、糖分を摂り過ぎになりがちになりますから経口補水液の方が良いかもしれません。
もちろん経口補水液も万能でなく、塩分が多いためやや喉が渇きやすい傾向にあり、飲みすぎの恐れも出てきます。それに本来の用途が「下痢・嘔吐・発熱に伴う脱水や過度の発汗による脱水」状態に適したものであり、脱水状態の改善には水分だけでなく塩分も必要なため、スポーツ飲料の倍以上の塩分が入っています(ほぼ病中病後の飲料水と言ってもおかしくはありません)。ですから、特に高血圧、心臓病、腎疾患などを患っている方は注意が必要です。

実際のところ普段は薄めたスポーツドリンクを飲み、外仕事などで調子が悪くなった時は経口補水液というように使い分けると良いかもしれません。
それに、一番重要なのは水分そのものですから、スポーツドリンクを飲みなれていない場合はお茶を飲み、不足した糖分や塩分は、塩飴やお菓子、漬物で補う(もちろんたくさん食べるのはよくありませんが)という方法も有効ではないかと思われます。

これから暑い日がやってきますが、何とか乗り切りたいですね。