肩の痛み~夜間痛対策について

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最近の寒さや雪かきなどの労作で肩を傷めることが多いようです。
昼間の痛みだけならなんとか我慢できることもありますが、夜の痛みは睡眠を妨げる上に昼間よりもさらに痛く感じます。
原因は様々と言われていますが、痛みによって肩の周囲の筋の緊張による可動域制限のため、夜間の寝返りなどによって疼痛が出現すると考えられています。また、関節内の圧の上昇が夜間痛出現に関与していることが示唆されているようです。その関節内の圧の上昇の原因としては、炎症による組織の肥厚(組織が厚くなる)、骨棘(骨に棘(とげ)のようなものができる)、拘縮(組織などが硬くなる)などが考えられます。
また、夜になると気圧が下がるため、自律神経による痛み感覚が敏感になり痛みが感じやすくなるようです。

そこで、注射や薬のほかにも対策となるようなものをまとめてみました。
①寝る時にタオルやクッションを置く
痛みがあると、どうしても力が入り更に痛みが増すという悪循環に陥ります。ポイントは力が抜けた状態、リラックスした状態を寝ている時に作り出すということです。
すぐできる方法としてクッションやタオルを置くというものがあり、置くと楽になるポイントは大きく三つあるそうです。
1・肘の下から腕、肩にかけてかかるように置く。
2・お腹の上にタオルやクッションを置き、そこに腕を置く。
3・背中の後ろにクッションを置き、肩にかかるようにする。

下に入れるタオルやクッションの高さを少しずつ高くし、三角巾でつっている時の姿勢と同じ姿勢になるようにすることが重要ではないかと思います。

②首周りを温める。
肩関節を取り巻く筋肉のいくつかは首の付け根や背中に付着しています。筋の緊張を和らげる目的でカイロや首に軽いマフラーを巻いて過ごすという手もあります。肩から首周りを温めることで眠りやすくなります。

③痛い肩を上にして抱き枕をかかえて横に寝る。

④両手を組んで固定する。
健康な方の腕で傷めた肩の腕を持ち安静にする方法です。

⑤肘を曲げ伸ばししたり、肩を痛くない範囲で軽く動かす。
筋の緊張をほぐす目的と血行を改善する目的で痛みが強くならない範囲で動かすとしばらくしてほぐれ、楽になるようです。

あまりお勧めできませんが、こういった方法もあるようです。
痛い肩の肩鎖関節(肩のてっぺんの骨が出ている所)の調整で、その部分を触れて動かすというものです。触れた状態から皮膚を前後に動かし、動きやすい方に1ミリ動かしたままにしておくというもので、数秒もしくは数分触れ続け楽になってくれば成功という方法です。
また、母指球(親指の筋肉)のすぐ下にある手首のツボをゆっくり押してこらえるという方法もありますこれも個人差があるようです。

思い切って寝ている間も三角巾をつけて寝てしまうという方もいますし、サポーターを買って温めるという方もいます。

楽な姿勢を見つけ、その姿勢を維持し、温めるというのが長く続く夜間痛の対策になるのではないでしょうか。