腸の善玉菌を増やそう

朝が寒い季節となってきました。
日中の温度差も大きく、身体に負担がかかりやすいので注意して過ごすようにしましょう。

コラム

本日のテーマは、腸内の善玉菌を増やそうです。
腸管、主に大腸には約1000種類、100兆個にも及ぶ腸内細菌(腸内細菌叢(そう)や腸内フローラとよばれます)が生息しています。
その中には、人の生命維持に有用な善玉菌と、それを邪魔する悪玉菌、そして影響を与えない中間の菌が存在します。
最も多いのは中間の菌ですが、善玉菌と悪玉菌は、そのバランスが変化することがあるようです。

さて、善玉菌の代表的なものにはビフィズス菌や乳酸菌(正確には乳酸桿(かん)菌)が挙げられ、それらを増やすと健康な腸内環境が生み出されます。
これらの菌は、乳酸や酢酸などを作り、腸内を酸性にすることによって、悪玉菌の増殖を抑えて腸の運動を活発にし、食中毒菌や病原菌による感染の予防や、発がん性をもつ腐敗産物の産生を抑制してくれるのです。

また、体の免疫機能を高め、血清コレステロールを低下させる効果や腸内でビタミン(B1・B2・B6・B12・K・ニコチン酸・葉酸)を産生するといった働きもあります。

このようなメリットの大きい善玉菌の増やし方を二つ紹介していきましょう。

ヨーグルト・乳酸菌飲料・納豆・漬物を食べる

これらの食品は、善玉菌を多く含みます。
しかし、消化活動などで数がどんどん減ってしまうため、定期的に摂取しなければいけません。
途中死んでしまう菌もありますが、それすらも有効な働きを示してくれます。

大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナを摂取する

善玉菌を増やす作用のある「プレバイオティクス」を摂取することも有効です。
これは善玉菌の餌であり、食品成分としてはオリゴ糖や食物繊維が知られています。
野菜類・果物類・豆類などに多く含まれ、消化・吸収されることなく大腸まで達し、腸内にもともと存在する善玉菌の餌となります。

ただし摂取量が重要で、一日あたり2~10gが目安です。
これ以上摂取すると下痢を起こしたり、おなかが張ったりすることがあります。
それと、健康にいいからと思って急に摂取すると同様の症状を引き起こします。
1日あたりの摂取量を減らして数日間かけて推奨されている摂取量まで増やしたり、1回の量を2~3回に分けて摂取したりするのが有効です。

これらの試みが上手くいっていると、便が黄色から黄色がかった褐色になり、軟便でない状態になります。
うまくいっていない場合は、黒っぽい色で悪臭が強いので、参考にしてみてください。

今週の一枚

菅平高原です。すでに冬の寒さで、スキーシーズンに向けて準備をしている宿泊施設も多く見られました。