症状

善光寺御開帳~歩行による腰痛と腰痛予防のウォーキングの違い

もう数日で善光寺の御開帳も終わります。
患者さんの中でも最後に一回ということで行かれる方も多いようです。

ただ、無事に帰ってきてくださるとありがたい(特に膝を傷めた患者さんが悪化なく整骨院へ来ていただくと大変安心します。)のですが、腰痛のお土産を持って再び来院される方もみえ、新患として来院される方も参拝中に腰を傷めたというケースが散見されました。

善光寺のバス停から本堂までは坂道で少し距離があり、ちょっとしたウォーキングになり患者さんの多くはその周辺で腰を傷めたと訴えていました。しかし、以前からウォーキングは腰痛の予防として有効だと言われていますからこの違いは何なのでしょう。

違いとして考えられるものはお土産やバッグなどの重量物、靴、そしてふくらはぎの筋肉のコンディションです。
お土産やバッグなどは偏った荷重を体にかけるので腰痛と因果関係がありますし、靴などはウォーキングの機能性靴よりもお出かけということでおしゃれなものを選ぶ傾向にありましたから、これはウォーキングと今回の腰痛と関係があるかもしれません。

そして最後にふくらはぎの筋肉のコンディションです。多くの方が普段歩きなれていなかったためふくらはぎの筋肉に負担がかかったのが原因かもしれません。元々ふくらはぎの筋肉は姿勢を支える際にとても大切な働きをしています。ふくらはぎの筋肉が働いていないと、重心の位置がずれてしまい、腰部や骨盤の関節への負担が強まる恐れがあるのです。普段歩き慣れていない人が、急に参拝でたくさん歩いたため、ふくらはぎを思った以上に酷使してしまい、腰部を支える筋肉にそのしわ寄せがいき、腰が痛くなってしまったのかもしれません。

なので、もし今後たくさん歩く機会があるようでしたら事前にふくらはぎをよく伸ばしておいたり歩いた後、家に帰ってからふくらはぎを軽くマッサージしたり(事情を話せばマッサージ院さんでもそれを考慮した施術を行ってくれるかもしれません)、それでも翌日腰や足に痛みが出るようでしたら整骨院や整形外科へ相談してみてはいかがでしょうか。

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長野マラソン~意外なところでの傷害発生~

昨日、長野市内でマラソンが行われました。

1万人近くの方が走ったそうで、早速今朝2人の患者さんが肩の痛みで来院され、マラソンのところで痛くなったとのこと。
しかし、よくよく聞いてみると、競技に参加をしたのではなく応援の場所で旗を振っていたら痛みが出て(そのうちの一人は夜目が覚めるくらい痛かったそうです!)、来院されたようです。

お二人とも旗を振って応援しての痛み。屋外の寒い場所で旗を振り続け(参加人数が多かったため長時間降り続けたようです。)、共に聞き手の右肩を傷めていました。

以前勤務していた病院や接骨院では競技者がレース後に痛みを訴え来院することはあったのですが、こういう形で来院されるケースもあるのかと思い知らされました。

いずれにしても、痛みが出たら早めにお近くの整形外科や整骨院にかかると良いのではないでしょうか。

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関節のポキポキ音

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日常生活でよく関節の音が鳴る方が見えますが、原因は何かとよく聞かれます。
しかし残念ながらこの関節音、実は決定的な原因がまだよくわかっていないのです。
もちろん決定的なものがないだけで、おおよそこうではないかという説がいくつかあります。
現在最も有力だと考えられているのは関節の中を液体が移動する時に出る泡が弾けるものだという説です。

耳で聞いた感じでは骨同士がぶつかっているように聞こえるのに、ちょっと考えにくいですよね?

人間の関節はスムーズに動くように、潤滑油のような液体(関節液)が関節の中に包まれた構造をしていて、本来この関節液は動きに合わせてスムーズに移動しているそうです。
しかし、筋力のバランスが悪かったり、関節を無理な角度で動かしたりすると、圧力がアンバランスになり、この関節液が急激に移動するという現象が起こるといわれています。

この時に発生する気泡の破裂音が骨や皮膚を共鳴させる事で音の質が変化すると考えられているようです。疑問に思われる方も多いと想像できますが、この説を提唱した方はこの現象で起こった音が関節のポキポキ音に近いと言っています。

もちろんこの説に異を唱えた説もあります。
大まかに挙げると①靱帯の急速な伸びて音が出②関節内の癒着が剥がれて音が出る③靭帯や腱、骨がこすれたり当たったりして音が出る。という説があります。

実際に観察できたケースがないそうなので何が正しくて、何が間違いなのかはわかりませんが、少なくとも音とともに痛みを伴うというものは実際に骨が変形してぶつかり合っている場合もあるので、治療の対象になります。

身近な現象なのに原因がはっきりしていないというものおかしな話ですが、音が鳴っても無理に繰り返し鳴らそうとせず、気にしないというのが良いかもしれませんね。

ただし、もし音が鳴って痛みもあるというようでしたら整形外科や整骨院などで相談してみてはいかがでしょうか。

音を完全に消すことは難しいですが、痛みに対しては全力で対処いたします。