予防

冬の痛みと対策

12月も残すところわずかとなり、いよいよ本格的な冬のシーズンがやってこようとしています。
それにつれて昔の古傷やわずかなきっかけで体を傷めるなど、秋までにはなかった症状が出てくることがあります。
冬になって痛みが出やすくなる理由として気温の低下がありますが、なぜ気温の低下が症状と関係するのでしょうか。
それは、気温の低下によって体の柔軟性が低下し、痛みが出やすくなることと、冬で外出や運動の機会が減り活動量が減ることによってされに柔軟性の低下に追い打ちをかける負のスパイラルに陥ることがあるからです。

そんな時は、寒くてもほどほどに体を動かすのが理想ですが、今度は外気で内臓が不調をきたす場合もありますから、室内での運動が良いのかもしれません。
簡単なものとして、「腕ふり足上げ体操」があります。
以前もお話ししたのですが、復習です。

準備として、事前にキッチンタイマーや時計など時間がわかるものを用意してください。
方法は、

①背筋を伸ばして立つ。
②その姿勢から腕を大きく振って足を高く上げ、リズミカルに足踏みする。(移動しないでウォーキングをするような感じで行うこと)
③手足を動かす速さは、ややゆっくりと(普通に歩く時よりも大きく手と足を振る)
④時間は「1回3分間で1日3回」が目安です。

また足が不自由な方は、足を動かさず、腕を振るだけでも同様な効果がありますから、立つことが大変な方は椅子に腰掛けたり、畳の上に座った姿勢で行うのがオススメです。

比較的軽い運動になりますから、継続が重要です。
忘れた!と思ったらすぐ行うようにしてください。

初氷~冬に向けて自宅でのエクササイズ

今朝、長野市も初氷を記録し、立冬とも重なり季節がまた一つ進みました。
これから徐々に冬が本格化していくわけですが、足元も悪くなり、自宅にいても運動不足や冷えなどで痛みが出ることもあります。

頑張ってウォーキングという方もいらっしゃいますが、自宅でもできる冬場の運動を紹介してみたいと思います。

もも上げ(ハイニー)
ももを上げる運動ですが、ハイニ―(high knee)というおしゃれな名前がついています。
方法は、
腕を前後に大きく振りながら、ももを高く持ち上げるようにして、その場で足踏みをするというもの。ももの高さは床と平行か、それよりも少し高めに行うのが理想ですが、痛みや辛さが出ない程度で結構です。
脚の高さやペースも「少しキツいかな」と感じる程度で行うとより効果的です。ただし、毎日続けるためにはハードルを下げて「とりあえずももを上げる」という形でも良いかもしれません。
フォームを意識して「ゆっくり」と、左右交互に連続して100~200回程度が理想の目安ですが、60~100回程度から始めてみても良いかもしれません。軽く汗ばむ程度に頑張れば十分です。

注意事項として、不意のよろめきなどでバランスが崩れることもありますから、手が付けるテーブルや壁、手すりなどが手の届く所で行うことをお勧めします。
今年は雪も早い気がしますが、するべきことをして日々を過ごせて行けたらと思います。

不安定な天気~天気に左右される症状

最近晴れの日が短く、同じ日に快晴と雨が入り混じった天気が続いています。
こういった日は気分も晴れない方が多いのではないでしょうか。

感情的なものの他に天気が悪くなる、今にも降りそうというときに痛みが増したり、古傷が傷んだりする方も見えます。(気分的なものと思われがちですが、海外や日本の天気専門番組では、「天気痛予報」があるそうです。)

この天気に左右されるものの原因に耳が関係しているそうです。
耳には奥に内耳という器官があり、「リンパ液」という液体がたまっています。

このリンパ液の流れる方向や早さで、体の傾きや位置を割り出し人間は動き続けることができると言われています。その内耳の中には「気圧センサー」というものがあり、このセンサーが天気による気圧の変化で興奮すると、リンパ液に流れを与えてしまうそうです。
そうなると、「体に傾きがない」という目からの情報と、「リンパ液が流れている」という耳からの情報が食い違い、脳が混乱してしまうという異常が発生してしまうようなのです。

脳の混乱は体にとって非常にストレスになり、全身の「交感神経」を興奮させ、痛みをつかさどる「痛覚神経」にも刺激を与えてしまいます。神経が刺激されてしまったため、治ったはずの傷が痛んだり、普段弱くなっているところ(頭や首や関節)に痛みが出てしまうそうなのです。

実のところ、この症状は「乗り物酔い」のメカニズムに近いと言われているそうですから、乗り物酔いの対処方法を行えば、もしかしたら軽減されるかもしれません。

天気痛には交感神経(=自律神経)の興奮が関与します。
そのため。普段から自律神経のバランスが悪い方は、余計天気痛も悪化する可能性があります。
また、ストレスも少なからず影響するそうなので、いつ、どんな時に、どんなタイミングで痛くなるかということを把握しておくことで意外と症状が和らぐかもしれません。

不安定な天気の中で~不調に注意~

最近同じ日でも30℃を超える時間があったと思ったら急に雨が降り、気温が下がるという寒暖の激しい日が続いています。

こういった日はつい薄着で外出をしたり過ごしたりすると、急に来る寒さに対応できず体を不調を起こすことがあります。
こうなると、以前から不調だった首や腰に痛みが出たり、捻挫の古傷が痛みだす場合もあるようです。
こういう時に対応できるよう一枚羽織れるものを用意しておくと不調になりやすい部分の保温ができ、症状の予防につながります。

こういったお話をしたのも昨日、趣味のサイクリングで標高の高いところへ行きました。目的地に着くと、急に体が冷えて普段痛みのない胸鎖関節という関節の脱臼あと(古傷)がうずきだしたのです。恐らくウインドブレーカーなど羽織るものを一つでも持っていればそういうことはなかったと思います。幸い下界は暖かく、不調も徐々に改善され、これを描いている今現在は大変調子も良く、バリバリ仕事もしています。

ついつい分かっていても一枚余計に羽織るものを用意するということが重要ですね。
自分の反省談からお話ししました。

熱中症対策~水分のとり方

最近テレビで熱中症の増加が騒がれています。
長野でも30℃を超える日が続いており、当院へ来院される患者さんの中にも熱中症で病院へ行ったという方がいらっしゃり他人事ではなくなっています。
そこで今回水分補給を中心に簡単にまとめてみました。

水分の温度:5~15℃(少し冷たいと感じるくらい)
これは飲みやすさやクールダウンに効果的な温度で飲みやすい温度でもあるそうです。

飲む量:こまめに少しずつ
1回に飲む量は10分間で300mlまでが望ましいそうです。一気に飲んだりするとすぐ排出されてしまうのでこまめに飲むことが良いとのこと。
普段も毎日の食事に一回ずつと昼前、おやつ時、寝る前などに飲めれば理想です。
もちろん野外での作業中は必ず飲むことは当然となります。

一緒に摂取:梅干し、塩飴など糖分や塩分も一緒に
塩分を摂ると水分の吸収速度が上がるそうです。
糖分も重要ですが、水分を飲んだ量の2.5%が最も理想です。
おおよその目安ですが、コップ一杯の水(約200~250ml)にあめ玉1個(約4g)が分かりやすいのではないでしょうか。

飲み物:水、麦茶が手軽でお勧め。スポーツドリンクは一工夫を
水や麦茶は手に入りやすいので、飲みやすいと思います。
スポーツドリンクも手軽にミネラルや糖分が摂れますが、糖分がかなり多いので水で倍に埋めるなどした方が糖分のとりすぎを防げると思います。
いちいち手間というようでしたら経口補水液(OS-1など)というものがドラッグストアで売られていますからそういったものを摂ると良いかもしれません。

ちなみに熱中症になった患者さんは草取りに夢中で気づいたら意識がもうろうとして明らかに異常な状態になったそうです。
気温も25℃くらいの比較的涼しい中で起きたことだそうなので、気温に関わらず野外の作業は要注意ですね。

梅雨の時期 梅の時期 ~転落に注意!

6月も末となり、やっと梅雨らしい空模様になってきました。
梅雨と言うと字のごとく梅が育つ時期から来ているとのことです。
そのせいか当院へ来院される患者さんも梅の話題が多くなり、あちらこちらで漬けたり、干したり、ジャムにしたり、はたまた梅酒を作ってみたりされているそうです。

梅の加工で体を傷める方も見えますが、まれに収穫中脚立から転落するという痛ましいケースにも出会います。
低いから、ちょっとだからという理由で不安定な場所に脚立を置いたり、サンダルなど滑りやすい履物で上がると想像以上に転落の危険性が増します。
転落しても打撲や捻挫のように当院でも対応できるものであればいいのですが、大腿骨や上腕骨、鎖骨を骨折するケースも多く、こちらがお手上げのケースもあります。

幸い今年はそういった事故はありませんが、梅を収穫する機会のある方は、注意して収穫して頂けると幸いです。

初夏の行楽シーズン

5月に入りいよいよ初夏のシーズンとなってきました。
当院に来院される患者さんも季節が良くなったせいか旅行など行楽に行く方が増え、初夏の行楽シーズンの様相を呈してきています。

ところが、楽しい行楽シーズンではありますが、行楽先で足首の捻挫をされる方が何人か見えました。
その方々に共通しているのは観光地でのケガではなく「バスの乗降時のケガ」ということです。

みなさん観光中は用心をして杖や手すりを積極的に使い、ガイドさんたちも歩きやすいところ、安全なところを選びます。
しかし、バスの乗降時はリラックスしていたり、観光疲れもあって油断しがちとなり、バスの階段で足を滑らせたり引っかかったりして負傷してしまうようです。

行楽地へ患者さんが行く時は縁石や滑りやすいところ(石段、雨天時のマンホールや側溝のふた)は特に注意するよう説明していましたが、バスの乗降時はそれとなく触れただけでしたので反省しております。

せっかくの行楽が台無しになってしまいますのでもしこの文章をお読みの方は注意してください。
私事ですが、日曜日に自転車で西山(長野市の西側にある山間部)方面に行ってきました。
非常に天気や気候も良く、行楽に最適ですね。
自分もケガをしないように安全運転で行きたいと思います。

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冬のぎっくり腰に注意!

ぎっくり腰とは、多くの場合、ある日突然腰に激痛が走り、 そのまま動けなくなるといった症状が現れ、外国では魔女の一撃と呼ばれることもあるそうです。

そして、その症状は激痛のあまり、姿勢を変える、起き上がる、寝返りをうつ、 体をそらせる、おじぎをするといった動作が困難になり、 日常生活に支障をきたしてしまうとがほとんどです。

ぎっくり腰は、よく知られているように、 重たい物を持った時、顔を洗おうと体を前かがみにした時、 急に立ち上がったり起き上がったりした時など、 普段何気なく行っている動作がきっかけとなります。

・ぎっくり腰になりやすい状態
下のような原因によって、 体がぎっくり腰になりやすい状態になっているからだと考えられます。

1)筋肉疲労
ぎっくり腰は、中腰での作業やデスクワークなど同じ姿勢が長時間続く人に多いと感じます。同じ姿勢や動作が続くことで、体の重心を支える腰の筋肉に負担がかかり、筋肉が疲れてしまうからです。また、その状態が続くと血行も悪くなり、疲労がさらに蓄積しやすくなり、負の連鎖となっていきます。

2)骨格のゆがみ、不良姿勢
鞄を同じ肩にかける、足を組むなど偏った姿勢や動きを繰り返していると、筋肉にかかる負荷もアンバランスになり、負荷の大きい側の筋肉は硬くなります。
そこへ1)の筋肉疲労が重なると、筋肉と常に連動している骨は圧迫されてきます。

そうすると徐々に骨格や姿勢がゆがみ、腰への負担も大きくなります。

3)精神的ストレス
精神的にストレスを感じていると、全身の筋肉も緊張した状態となり、腰を支える筋肉の柔軟性が低下すると言われています。
また、体にストレスがかかると血行も悪くなり筋疲労も蓄積されぎっくり腰の下地となっていきます。
・ぎっくり腰にならないために
ぎっくり腰にならないための生活習慣のポイントがあります。

1)筋肉疲労はその日のうちに対処
私たちの体は、疲労を回復するメカニズムを持ち合わせていますが、不規則な食生活や睡眠不足が続くと疲労回復をスムーズに行うことができず、筋肉には、疲労が残ったままになってしまいます。
バランスのとれた食事と十分な睡眠時間を確保し、疲労を溜めこまないようにしましょう。

2)正しい姿勢を心がける
「正しい姿勢=全身の筋肉をバランスよく使う」ということです。
正しい姿勢を心がけることで、腰への負担を最小限にすることができます。

正しい姿勢のポイント
・背筋をピンと伸ばす
・頭を天井からつられているようなイメージで首を伸ばしてあごをひく
・おしりの筋肉にキュッと力を入れる
・おなかを引っ込める
・目線は可能な限りまっすぐ(下ばかり向くと背中が丸まっていきます。)

3)適度な運動
ウォーキングなどの全身運動は、疲労しにくい筋肉作りに役立ちます。
運動習慣のない人は、身近なことから始めましょう。
例えば、エレベーターは使わず階段を使う、1駅分やバスの停車場1つ分歩くなど、こまめに体を動かすことが大切です。
また、適度な運動をすると血液循環もよくなりますし、下に書いたストレス対策にもなります。
血行がよくなれば、筋肉疲労も起こりにくくなり、腰への負担もやわらぎます。
デスクワーク中心の仕事をしている人は、同じ姿勢での長時間の作業は避け、仕事の合間に伸びをしたりストレッチをするなど筋肉をほぐすようにしましょう。短時間で良いので、時々立ち上がったり少し歩くだけでも負担が違いますから、こまめに動くと良いかもしれません。

4)ストレスをためない
自分なりのストレス発散方法を見つけ、うまくストレスを発散させましょう。
お風呂にゆっくり入る、好きな音楽を聴くなど心がリラックスできる時間を作ることもストレス解消に役立ちます。上に書いた体を動かすのも良いかもしれません。適度なスポーツ(スポーツの語源はラテン語で気晴らしを意味するそうです)も有効と考えます。

雪かき~除雪の注意点

今日は長野市も雪が降っています。今日明日中に雪かきをされる方もいると思いますので、雪かきについての留意点についてまとめたものを箇条書きで書いてみました。

作業前と作業中で以下のことを注意して行います。

○除雪作業前の留意点
・行う前に準備運動をすること。
1・膝の屈伸運動(痛みが出ない範囲でゆっくりと10回程度行い、下半身の筋肉をほぐす)
2・上体ねじり(上半身の背中から腰の筋肉をほぐす)
3・アキレス腱伸ばし(反動をつけない。足の裏側からアキレス腱をほぐす。)

・防寒対策をしっかり行うこと。
・呼吸をできるだけ止めないように注意すること。(血圧が一気に上がって危険)
・お腹に力を入れて腰の負担を減らすこと。(腰痛予防になります)
・水分補強を忘れないこと。(冬場は意外と水分不足になりやすく、注意が必要です)

○除雪作業中の留意点
・上半身だけではなく、下半身(膝の曲げ伸ばし)を意識すること。(腰への負担を和らげます)
・ショベルなどの道具はできるだけ身体の近くで操作すること。(遠ざけてしまうと腰への負担が一気に上がり危険です)
・あわてたり、あせって作業を行わず、仕事などのイライラ(ストレス)が重ならないようにすること。(急な動作は様々な個所に負担をかけてしまいます)
・整理運動も大切(疲れた体をいたわる)

気を付けて雪かきを行いましょう。

初雪

昨日長野市内でも雪が降りました。
仕事柄天気など他愛のない事で患者さんとコミュニケーションを取ることもあるのですが、この地方は山間部で3度雪が降って初めて平地部でも降ることが多いとのことです。

しかし、今回は山間部の2度目の雪で平地の初雪だったそうで、いつもより平地の雪が早いような気がしますね。
先のことはよくわかりませんが、雪の日は足元に気を付けて外出すると良いですね。
整骨院に限らず、他の病院やスーパーなど冬でも外出する機会はおおいと思いますから、注意して生活していきましょう。

以前雪道の歩き方についてまとめましたので、ご参考ください。

雪道の歩き方~転ばずに歩くには
https://koiwaiseikotuin.com/archives/75